DENKIグループ★電子工作ブログ★

趣味でガラクタ工作をやっています。作ったものについてまとめていきます。

ヘアアイロンを分解してヒーター制御回路をゲット

使わなくなったヘアアイロンを分解したら、思いがけない収穫があった話です。

分解したのはこちらのヘアアイロン

自分で買ったものではないので正確な値段はわかりませんが、ネットを見てみると1万前後のようです。

さっそく分解

目的は制御回路を調べることなので、外側はさっさと取ってしまいます。
中身を取り出したのがこちら。

ヒーター2枚に制御回路1つという構成です。
詳しく見ていきます。制御回路の表面と裏面がこちら。

表面にはトライアックと8pinのIC、裏面にはヒューズが見えます。
8pinのICをよく見てみると…

PIC12F1822でした。マイコンを使っているとは驚きです。上部にはPICKIT接続用のパッドも完備。

回路図

今回もパターンを追っかけて回路図に起こしました。

説明のために3つのブロックに分けています。

負荷部

2つのヒーターは並列接続されており、トライアックTRIAC1で電力制御を行っています。フォトトライアックカプラPTC1によりマイコンからの制御を行っています。
マイコンからPTC_G信号Highを出力するとTRIAC1にゲート電流が流れ、ヒーターに通電される仕組みとなっています。PTC_G信号の波形を測定したところHigh継続かLow継続のどちらかだったので、位相制御は行っておらず単純にON/OFFだけのようです。

制御電源部

AC100VをブリッジダイオードBD1で整流し、ZD1, ZD2で電圧制限、C1, C2で平滑化し、制御回路用の電源を生成しています。おそらくはZD1, ZD2が5V前後のツェナーなのだと思います。

制御回路部

前述したようにマイコンPIC12F1822による制御です。SW1 (ユーザー入力) によりヒーターのオンオフを切り替えるという単純な回路。
U1とR5, R7による回路は何かわかりませんでしたが、PICマイコンの4番ピンが/MCLRなので、リセット用の回路でしょうか。

まとめ

今回はヘアアイロンを分解し制御回路を調べました。
なんにせよ、PICマイコンを使っているというのは改造のし甲斐があります。PICKIT用のパッドまで完備なのはうれしいところ。温度センサー回路を追加し、プログラムも書き換えることで、DIYへ再利用できそうです。AC入力の回路をイチから作成するのは難しいし危険も伴うところですが、ヒューズなどの最低限の保護が入った回路が丸々手に入ったのは大きな収穫でした。